労務管理の業務内容と取得すると便利な資格

労働

「労務管理の仕事内容が知りたい」
「労務管理士ってどんな資格?」
「労務管理士の資格の取得方法を知りたい」

労務管理とは従業員の労働条件や労働環境、福利厚生などを管理する業務であり、具体的な仕事内容としては勤怠管理や入社・退社に伴う社会保険の手続きなどを主に行います。
社員がそれぞれ持つスキルを十分に発揮するためには、この労務管理による環境の管理が必要不可欠だと考えられ、昨今は働き方改革によって労働基準法の知識がある人材が重宝されるようになり、どの企業でも欠かせない仕事になりつつあります。

関連:労務管理とは

労務管理の主な仕事内容

労働契約やそれに伴う手続き

主な仕事内容としては、「労働契約やそれに伴う手続き」として、社員に労働条件を説明し労働契約の締結と並行して、社員の労働条件が記載された労働条件通知書の交付が義務付けられます。

各種規則の整備

他には「各種規則の整備」として、就業規則の既定や変更を行います。
この就業規則とは企業と社員との約束事を明文化した職場のルールブックであり、常時使用する社員が10名以上の場合は就業規則の作成と作成した就業規則の労働基準監督署への提出が義務付けられます。

各種保険の手続き

また「各種保険の手続き」では、健康保険・厚生年金保険といった社会保険や雇用保険の手続きを行ったり、社員から収集するマイナンバーの管理を適切に行うことも重要な仕事の1つです。
他にも「勤怠管理」や「給与計算」、「法定三帳簿の整理」や「安全・健康管理」を行います。

ハラスメント対策

近年は「ハラスメント対策」も労務管理の重要な仕事であり、特に被害が多いとされるパワハラとセクハラは、従業員の不満になり最終的に離職につながってしまう可能性が高いため、ハラスメントの被害にあっている従業員の相談に乗り、様々なハラスメントから行い従業員を守ることが大切です。

労働に関する法規の知識やスキルを身につける必要がある

ではこの業務を受け持つことになる社員は、どのようなスキルが求められるのかというと労働に関する法規の知識やスキルを身につける必要があります。
企業の活動においてコンプライアンスを重視し、社会からの信頼を向上させつつ適切な業務を行うことが求められます。
近年は多くの企業で労務管理システムや人材マネジメントシステムが導入されるようになったことで、業務において高度な専門的知識は求められなくなっています。
必要最低限のITに関する知識を持っていれば、比較的誰でも業務を遂行することが可能ですが、この業務に従事する社員は経営者に近い視点を持ち物事を見通すことが重要だと考えられます。
人件費を抑えて利益を増やすか、社内の適切な労働環境を整えて社員のモチベーション向上を図るかなど、長期的な視点で行うべき課題の解決を担っていく必要があります。

労務管理士とは

そこで注目されているのが、この業務に関する専門知識を習得し適切な労働環境を築くことができる人材であることを証明する「労務管理士」の資格であり、今後将来的にキャリアアップをしたいという方や、企業内で重宝される人材だとアピールをしたいと考えている人にとって欠かせない資格といえます。
この資格を取得するための難易度は比較的易しめだといわれており、全国各地で定期的に開催している講座を受講し、試験に合格することで資格の取得を完了できます。
それぞれの認可団体による公開認定講座を受講して試験に臨むため、講座で学んだことをしっかり復習し身につけていけば、仕事をしながら資格取得を目指すことも難しくない点も注目を集めている理由の1つです。
合格率自体は公開されていませんが、20歳以上の人であれば性別や職業、学歴などは不問なので誰でも挑戦することができます。

労務管理士の資格を取る方法

ではこれから資格取得を目指したいと考えているなら、4つの取得方法のうち自分の利用しやすい方法を選択しましょう。

公開認定講座

取得方法は公開認定講座・Web資格認定講座・通信講座・書類審査に分かれており、公開認定講座は全国で開催されている講座に出席し資格認定試験に合格すれば資格が取得できる仕組みです。
この方法は講師から直接知識を学ぶことが可能で、労働基準法を中心に出題される試験に合格できるまで丁寧な指導を受けられることが特徴です。

Web資格認定講座

Web資格認定講座は既定の研修をeラーニングで学習することで、インターネット上で試験を受けられる仕組みとなります。
Web資格認定講座は学習の日程や場所が決められていないことが最大の特徴で、受講料も4つの方法のうちもっとも安価に設定されています。
自宅などインターネット環境が整っていれば、忙しい社会人にとって無理なく取得できる方法といえます。

通信講座

通信講座では既定の通信講座を受講することで、通信による到達度テストを受験することができます。
この試験に合格できれば労働基準法の知識の習得が一定の基準まで到達したとして認められ、認定講座による資格認定試験に合格したものと同等に扱われ、手続きを進めることができます。

書類審査

そして最後の書類審査は、実務での経験を重視した上で、経歴と課題論文により審査を行う方法です。
経験が重視されるので今まで実務経験を3年以上行ったという証明に加えて、労務管理士の資格取得者からの推薦が必要となります。

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